
「藤井勘圿・蓮 二人展」が10月に開催されましたが、ここでは藤井蓮さんの作品をいくつかご紹介します。
彼の制作モチーフは、植物や小さな生き物たちで、それを貼り絵で表現しています。実際近くで目にすると、貼り絵であることがわかりますが、さらに近くで眺めて見ると、その貼られた紙は、色彩豊かに着色され、植物が持つ個性的な表情や生命力を感じることができます。私たちの日常にあるありふれた花ですが、季節の暖かさや清涼感、そして彼が見る視点でのそのものの美しさが作品の中にあります。
材料である紙を作り、それを破り、そして貼り合せる。。。その作業は、破壊と創造という根源的な意味を持っていると、蓮さんは話されていました。そして手先を使って何かを作り出すことは、彼の癒しにもなっているようです。デジタルに触れる機会が多くなる現代だからこそ、手の掛かることを意識的に取り入れる必要があるのかもしれません。
素朴で命短い植物ですが、生き生きと咲いて、迷いなく枯れていく。
彼の作品からは、その美しい一瞬を見ることができます。

藤井蓮 FUJII REN
1979年 京都市に生まれる
藤井勘圿の次男
2005年 独学で貼絵を始める
2007年 ギャラリーHANA 下北沢(東京)にて、藤井勘圿・蓮 二人展
GALAXYふくなが(山口)にて初個展
以降、各地にて個展、藤井勘圿(父)との二人展を開催
現在、山口県宇部市在住
※作品に関するお問い合わせは夢工房までご連絡下さい。