新しくなった「守の門」

夢工房京都店「守の門」

2020年11月に夢工房京都店で開催された「四代田辺竹雲斎展」に伴い、お店の玄関先に制作された竹のインスタレーション「守の門」。

 

この作品は、お店の前を歩く人やご来店されるお客様からの注目を集めてきました。

四代竹雲斎が制作する竹のインスタレーションは、公開期間限定の作品が多いなか、常設展示作品として夢工房の玄関にいつもありました。

 

その「守の門」を、2022年11月に新しく作り直していただきました。

 

既存の建物に合わせて設置するため、作品は高さの制限や敷地内に収めることが必要となります。また夢工房のお店のイメージや隣接する建物との違和感が出ないような配慮も欠かせません。

 

出来上がった新しい「守の門」は、今までの雰囲気を踏襲しながらもその存在感が大きくなり、素晴らしいものに生まれ変わりました。

 

柔らかな丸みを帯びた門は、まるでその先にある神聖な場所へといざなわれていくようです。竹が持つしなやかさと強さが調和した姿は、心地よい景色となって皆さまをお迎えすることでしょう。

 

以前の作品の撤去の様子や新しい作品の制作風景などをご紹介します。

 

 

2020年の門

【2020年に制作された門】

 

2022年の門

【2022年に制作された門】


以前の「守の門」は、2年におよぶ屋外設置で自然劣化を余儀なくされました。艶やかな虎竹のひごは、油分が抜けてしまったのか白く枯れたように変化して、足元の編み目も崩れていました。

四代田辺竹雲斎さんとお弟子さんで作業していただきました。まずは作品を建物から取り外して、竹ひごを丁寧に抜いて束ねていきます。

お店の中で、竹ひごを亀甲編みしていく作業。作品の基礎となる部材のようです。

店内で作ったいくつかの部材を玄関先で組み合わせて、イメージを膨らませながら竹ひごを抜いたり差したり。全体の丸みや高さ、バランスを整えながら形が作られていく工程は見ていると楽しいものです。手際の良い竹雲斎工房のチームワークには感心しました。

今回使用した竹ひごは、屋外設置による劣化に強いナノコーティング剤が施されています。紫外線や雨風にどれくらい効果があるのかを調べる実証実験でもあります。虎竹の風合いを損ねることなく経年劣化にも強い竹ひごは、四代竹雲斎のインスタレーションの作品をさらに飛躍させる可能性を秘めています。

ぜひ新しくなった「守の門」を見に来て下さい。