四代田辺竹雲斎

Tanabe Chikuunsai Ⅳ
四代田辺竹雲斎

1973年、三代竹雲斎の次男として大阪に生まれ、幼少から竹に触れ、自然と竹を志すようになる。東京芸術大学美術学部彫刻科を卒業後、大分県別府市にある竹工芸訓練支援センターで2年間竹の編組、基礎技術を学ぶ。そして実家である大阪府堺市に帰阪し、父三代竹雲斎のもと竹工芸を学ぶ。その後、国内外での個展やグループ展、そしてボストン美術館・シアトル美術館・サンフランシスコアジア美術館・大英博物館・ギメ美術館等での展覧会を開催し、活動の場を海外へと広げていきます。2000年頃からは竹のオブジェを創作し、現代アートとしての新たな可能性を見出してきました。そしてさらなる挑戦である竹を使ったインスタレーション制作をスタートさせます。年齢や性別、国籍をも超えて伝わる圧倒的なエネルギーを持つインスタレーションは世界各地から注目を集めることとなります。

2017年四代田辺竹雲斎を襲名。四代竹雲斎を代表する作品には2つのジャンルがあります。一つは先人の技法と精神を受け継いだ伝統的な作品。もう一つは現代的な要素が強い竹のインスタレーションです。「つながり」、「無限」、「循環」など、彼の大切にしている思想は、作品にも多大な影響を与えています。インスタレーションの素材を再利用することで生まれる新しい作品は、私たちの生死である輪廻の思想に基づいています。またその素材である「虎竹」は、近年の自然環境の変化によって減少しており、私たちが人と自然の共生の未来を考える機会にもなっています。「伝統とは挑戦なり」という彼の本質を体現すべく創作の幅を広げています。 

Beyond Nature

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